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用語辞典
バンドギャップ
価電子帯と伝導帯の間の、電子が存在できないエネルギーの隙間。この幅で導体・半導体・絶縁体が決まる。
ドーピング
半導体に微量の不純物を混ぜて電気的性質を変えること。n型(電子が余る)とp型(正孔が余る)を作る。
正孔(ホール)
電子が入るべき場所の空席。プラスの電荷を持った粒子のように振る舞う。
pn接合
n型とp型を接触させた構造。一方向にしか電流を通さない。ダイオード、LED、太陽電池、イメージセンサの基本。
MOSFET
ゲート電圧でチャネルを作り、ソース・ドレイン間の電流を制御するトランジスタ。現代のチップの主役。
CMOS
nMOSとpMOSを相補的に組み合わせる方式。静止時にほとんど電力を消費しない。
リーク電流
OFFのはずのトランジスタから漏れる電流。微細化に伴い無視できなくなった。
FinFET / GAA
トランジスタを立体化してゲートの制御力を高める構造。近年の「◯nm世代」の実体はこの工夫。
デナードスケーリング
寸法と電圧を同時に縮めれば電力密度が変わらないという法則。2005年頃に破綻した。
ダークシリコン
熱の制約から、チップ上の全トランジスタを同時に動かせない状態。専用回路が有利になる理由。
DVFS
負荷に応じて動作電圧と周波数を動的に変える省電力制御。
歩留まり
製造した中で良品となる割合。ダイが大きいほど急激に悪化する。
チップレット
機能ごとに分けた小さなダイを1パッケージ内で接続する手法。歩留まりとコストを改善する。
HBM
DRAMを積層し貫通電極で結んだ高帯域メモリ。AI用GPU/NPUの性能を支える。
メモリの壁
演算速度の向上にメモリ速度が追いつかない構造的問題。AI推論の最大のボトルネック。
MAC
Multiply-Accumulate。掛けて足す1回分の演算。演算器の数え方の単位。
シストリックアレイ
演算器を格子状に並べ、データを隣へ受け渡しながら計算する方式。行列積に強い。
量子化
数値表現を粗くしてモデルを軽くする手法。転送量削減の効果が大きい。PTQとQATがある。
BF16 / FP8 / INT8
AIで使われる数値形式。BF16は学習の主流、INT8はエッジ推論の事実上の標準。
誤差逆伝播法
出力の誤差を入力側へ遡って各重みの修正量を求める手法。多層ネットの学習を可能にした。
畳み込み
小さな窓を画像上でスライドさせながら積和を取る演算。重み共有・位置不変性・局所性を持つ。
帰納バイアス
モデル構造にあらかじめ組み込まれた前提。強いほど少ないデータで学習できるが、柔軟性は下がる。
ReLU
負を0に、正をそのまま通す活性化関数。勾配消失を緩和し、回路も単純。
残差接続
層の出力に入力をそのまま加算する近道。深いネットワークの学習を可能にした。
Depthwise Separable Conv
畳み込みを空間方向とチャネル方向に分解して計算量を大幅に削減する手法。MobileNet系の中核。
Attention
全要素が互いを参照し、関連度に応じて情報を混ぜる仕組み。Query・Key・Valueで構成される。
Transformer
Attentionを中心に構成されたモデル構造。言語から画像まで広く使われる現在の標準。
ViT
画像をパッチに切ってTransformerに入力するモデル。大量データで CNN を上回る。
CLIP / 対照学習
画像と説明文のペアを使い、正しい組は近く誤った組は遠くなるよう学習する手法。言語と視覚を同じ空間に載せた。
VLM
画像を見て言葉で答えるモデル。視覚エンコーダ+アダプタ+LLMの3段構成が基本。
VLA
Vision-Language-Action。出力を行動指令にしたVLM。ロボットや自動運転の中核。
KVキャッシュ
生成時に過去のKeyとValueを保存しておく領域。文脈が長いほど膨らみ、エッジでは制約になりやすい。
オペレータ / フォールバック
モデルを構成する演算の部品と、NPUが非対応の場合にCPUへ処理が落ちること。実性能を決める最大の要因。