教科書 › 第II部 AIモデルの系譜
CHAPTER 21
検出とセグメンテーション
ここまでは「画像に何が写っているか」を1つ答える分類の話だった。実用上はもっと細かい情報が要る。
- 物体検出
- 何が、どこに、いくつあるか。四角い枠(バウンディングボックス)で囲んで答える。
- セマンティックセグメンテーション
- ピクセル1つ1つがどのクラスに属するかを塗り分ける。道路と歩道の境界などが分かる。
- インスタンスセグメンテーション
- 同じクラスでも個体を区別して塗り分ける。「3人目の人」が分かる。
2つの系統
物体検出の手法は、大きく2つに分かれて発展した。
2段階系(R-CNN系)は、まず物体がありそうな候補領域を出し、次にそれぞれを分類する。R-CNNからFast R-CNN、Faster R-CNNへと改良され、精度は高いが処理が重い。
1段階系(YOLO、SSD)は、画像を格子に分割して、各格子について「そこに物体があるか、あるなら何か、枠はどうか」を一度に予測する。YOLO
(You Only Look Once)という名前がその思想を表している。精度でやや劣ったが、リアルタイム処理が可能になった。
エッジ機器で使われるのはほぼ1段階系。監視カメラや検査装置の案件でYOLOの名前が出てくるのはこのため。バージョンが多く、ライセンス条件が版によって異なるので商用利用時は要確認。
セグメンテーションではU-Net
が代表的である。画像を段階的に縮小して特徴を抽出し、その後段階的に拡大して元の解像度に戻す。このとき、縮小時の各段階の情報を対応する拡大段階に直接渡す(スキップ接続)。細かい位置情報が失われずに済む。医療画像の分野で生まれ、現在では画像生成モデルの内部構造としても広く使われている。
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