教科書 › 第I部 半導体の理論
CHAPTER 12
チップレットと3D実装
微細化が難しくなり、大きなダイの歩留まりも悪い。ならば作り方を変えよう、というのが近年の主流になっている。
チップレット
とは、機能ごとに分割した小さなダイを複数作り、それを1つのパッケージ内で高速に接続する手法である。演算部分だけ最先端の高価なプロセスで作り、入出力やアナログ回路は枯れた安いプロセスで作る、といった使い分けができる。
- 歩留まりが上がる
- 小さいダイなら欠陥に当たりにくく、不良が出ても捨てる面積が小さい。
- 適材適所ができる
- すべてを最先端プロセスで作る必要がなくなり、コストが下がる。
- 組み合わせで製品を作れる
- 同じチップレットの個数を変えるだけで、上位から下位までの製品群を揃えられる。
接続にはインターポーザと呼ばれる中継基板を使う方式(2.5D)や、ダイを垂直に積んで貫通電極(TSV)でつなぐ方式(3D)がある。前章で触れたHBMは、DRAMを縦に積んでTSVで結び、演算チップのすぐ隣に配置することで帯域を稼いだものだ。
ここで重要なのは、競争の軸が「どれだけ微細に作れるか」から「どれだけうまく組み合わせられるか」に移りつつあることである。先端パッケージング技術が半導体業界の要衝になり、その供給能力が製品の出荷量を律速する、という状況が生まれている。
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